ことばの泉

ことば(日本語)の意味、漢字、語源などを調べるブログです。

#78 やぶいしゃ【藪医者】

大沢在昌氏の「新宿鮫」シリーズに登場する鑑識課員・藪英二は「藪」という名字のために医師になるのを諦めたという逸話があります。

やぶいしゃは、診断・治療の能力が劣った医者、下手な医者を表し、「野巫(やぶ)医者」の意とあります(大辞林p2561)。野巫(やぶ)は田舎の巫医(ふい、医者の意)、一術しか身につけていない者を言い、修行の浅い禅者にたとえます(大辞林p2561)。

一方語源辞典には「野巫」の用例が少ないことから「やぶ」は「野夫」または「藪」ではないかと書かれています。野夫はいなか者のこと、藪は草深いところ、すなわち田舎のたとえで、やぶ医者は田舎のへたな医者の意となるということです(語源辞典p943)。